ローソクの歴史

 

ローソクの起源は蝋(蜜蝋)や脂肪に木の皮、ブドウのつるやその他木片等を束ねた松明(たいまつ)から発達したものと考えられており、古くはエジプト人やギリシャ人に知られ、蝋製の小神像やローマ人死面も有名で

あり、蜜蝋をパピルス草や藳の葉を束ねたものに塗ったローソクを寺院で使用したとプリニウスの履く博物誌に記載されており、既にローソクは紀元前3世紀に存在しギリシャ末期に発見されたと考えています。

東洋においても西京雑記には、漢の高祖の時代(紀元前3世紀末)関越

(福建省)王が、蜜蝋200枚を献品したと記されていたり、中国の戦国末期(紀元前3世紀頃)のものと認められる河南省洛陽県金村の墳墓から、

青銅製の蝋台が発見されています。




 

            日本におけるローソクの歴史

722年(奈良時代) 日本でローソクが最初に登場したのは奈良時代で、中国から仏教の伝来と共に蜜蝋燭が伝わる。元正天皇から大安寺に賜った品目に蝋燭の名が見えている。

1000年頃(平安時代) 遣唐使の中止により、中国から蝋燭の輸入が無くなり蜜蝋に代わり松脂ローソクの製造が始まったと考えられています。

1375年(室町時代) 木蝋(和蝋燭)が誕生する。原料は「はぜ」や「うるし」の脂であった。

1603年ごろ(江戸時代) 木蝋(和蝋燭)の原料となる「はぜの木」が琉球から伝わり、また外出用の提灯の需要と共にこれまで贅沢品であった和蝋燭の製造が増加する。当時、和蝋燭は提灯に入れて使用していたため、蝋が減ってきても炎の高さが変わりにくいように上部が太い造りになっていた。

1872年(明治時代) 「ステアリン」を原料とする西洋ローソクが1818年にブラコノー、シナモンによって世界で初めて製造され1830年頃には「パラフィンワックス」を原料とするローソクが製造される。その後、明治時代以降、日本にも西洋ローソクが輸入製造されるようになる。